題が未だ無い小説(第九章)

〜第九話〜 夏も過ぎ、秋晴れとした天候が続く。少しからず、夏の残暑がありつつも、季節は秋へと向かい始めていた。 そんな中、「端山」と書かれたプレートが張られている家からは、いつものように、普段どおりに騒がしかった。 苦笑交じりの表情をしつつも…

題が未だ無い小説(第八章)

〜第八話「悪の企画書」〜 周囲はとてつもない暗闇に囲まれており、太陽の光すら届かせることなく、ある一つの要塞はそこに滞在していた。その要塞の名は「龍神秀(デグラシア)」。そこには五御王(フィンディア)と舞鳳美(ヴィーイッジ)、超破誠(メタリ…

題が未だ無い小説(第七章)

〜第七話〜 やはりまだ残暑があって、半袖夏ズボンと言う形で学校に通うことにした。長かった夏休みもやはり短かった。何で楽しい時間は早く過ぎるのか知りたいね。竜崎姫と出会ってから俺の日常は超常へと変わったものの、やはり日常と変わらぬ生活を過ごし…

題が未だ無い小説(第五章)

〜第五話〜 夏休みが終わる一週間前。そろそろ暑さが去ってもいい頃、俺はある懸案事項を抱えてしまった。しかも、夏休みには学校には行くまいと思っていたのだが、ある一通の手紙によってその願いは消えてしまったのだ。簡単に言うと、挑戦状なのか果たし状…

題が未だ無い小説(第六章)

〜第六話〜 俺は何があっても死にたくはない。今生きているからこそ、しなければならない事が必ずある。それを完璧に成し遂げてこそ、自分の人生は終了する。 それに俺は「奇跡」を信じている。ピンチな時こそ起こりやすい「奇跡」が起きれば俺は行き続ける…

題が未だ無い小説(第三章)

〜第三話「日常は超常へ」〜 俺はシャワーの音で目を覚ます。一体、誰が入っているんだ・・・。 などと、思って体を起こしてみたら、布団が掛けられていた。それに布団には彼女がいなくて、俺の服が和室中に散乱していた。 「・・・・・・」 俺は無言で通し…

題が未だ無い小説(第四章)

〜第四話〜 平日はほぼ普段と変わらぬ生活を送っていた。休日はだらだらと二日中家に篭りきってパソコン、ゲームなどをしていて、完全クリアを目指して只管やっている。俺はゲームオタクと自分から言うのは過言に過ぎない。平日だって毎日俺が通う、二つ存在…

題が未だ無い小説(第二章)

〜第二話「危機一髪時に助けた存在の秘密」〜 俺は何度でも立ち上がる。負けたなら、その負けた分だけ強くなって戻ってくる。負け惜しみが駄目なら勝ち誇ればいいじゃないか。そう何度も負ける相手ではない。一度、意識が戻ったのであれば、俺は既に超人と化…

題が未だ無い小説(序章〜第一章)

〜序章〜 俺が住む倉江町には、外見と内見が全て同じ高校が存在していた。それは瓜二つの人間がいるように、そっくりそのものだった。けれど、俺は何故そのように作られたのかなんて知らないし、それを知って俺に何の得があるのかと、自問自答したことがある…